独立して個人事業主になると、税金のことももちろんですが、集客についても考えなくてはいけません。
今の時代、お店を構えただけホームページを作っただけでは、集客としては少し不十分であり、何かしらの広告宣伝を講じる必要があります。
しかし、ひとえに広告といっても、本当にたくさんの種類が存在するので、手あたり次第に広告を出してしまっては多大な費用が掛かってしまいます。
大企業などに比べて経営資源の少ない個人事業主は、広告宣伝に使えるお金も人手も限られているので、事業に合う適切な広告手段を見つけることが大切です。
ということで今回は、個人事業主のできる(できそうな)広告宣伝の手段についてお話していきます。
目次
広告宣伝の6つの区分
広告と一括りにしてしまうと、本当にたくさんの広告手段があります。
ですので、広告宣伝について大きく6つの区分に整理して考えていこうと思います。
広告媒体の3つの区分
まずは、広告を出す媒体ごとに以下の3つの区分に分けます。
- マス広告:新聞や雑誌、テレビやラジオのCM等の広告
- Web広告:インターネット上の広告
- SP広告:セールスプロモーションの略で上記の2つに該当しない広告
事業のターゲットとなる客層によって、適切な広告媒体を選びましょう。
広告戦略の2つの区分
続いて、広告の戦略を以下の2つの区分に分けます。
- プッシュ(攻め)型:不特定多数のお客に向けて情報を発信するタイプの広告
- プル型(待ち)型:特定のお客が検索することによって情報に辿り着くタイプの広告
戦略というか、広告のやり方といったほうがいいかもしれません(゜゜)。
6つの区分に整理
様々な広告手段を、上記の6つの区分に整理することで、自分の事業に最適な広告を考えていきます。
このような表に整理すると分かりやすくなります。
個人事業主におすすめな広告宣伝8選
新聞広告
新聞のスペースに広告を出す方法です。
全国紙の新聞などでは、1回の広告に1,000万円以上もかかることがあるようです(゜゜)。
しかし、地域限定のものなど、発行部数が少ないものは金額も比較的安くなります。
メリット
- 発行部数に応じて不特定多数の人に広告を発信することができる。
- 新聞に広告を載せることで社会的信用を得やすい。
デメリット
- 若い世代を中心に新聞離れが進んでいる。
- 基本的に毎日新聞が発行されるので広告としての賞味期限が短い。
メジャーな広告手段ですが、金銭面的なハードルはやや高めです。
雑誌広告
雑誌のスペースに広告を出す方法です。
ジャンルごとに様々な雑誌が存在し、全国的に知名度が高いものから、ニッチなものまで数多く存在します。
メリット
- 事業と同じジャンルの雑誌に広告を出すことで見込み客にピンポイントでアプローチできる。
- 雑誌そのものの保存性が高いので広告としての賞味期限が高い。
デメリット
- 雑誌の発行に合わせてしか広告を出せないので即効性に欠ける。
- 同業他社も広告を出している可能性が高く競争を勝ち抜く必要がある。
こちらも新聞と同様に、雑誌の発行部数や知名度などで広告の金額が変わります。
折込チラシ
折込チラシは、新聞の配達の際に一緒に織り込まれるチラシのことです。
新聞広告などに比べて金額も安価で、チラシも基本的に自由に作ることができます。
メリット
- 自分の事業やお店の商圏に向けて広告を発信することができる。
- 日にちや地域を指定することで広告の効果測定としても利用できる。
デメリット
- 新聞の発行に依存する。
- 見ずにそのまま捨てられてしまう可能性も高い。
個人事業主や中小企業にとって一般的な広告手段といえます。
ポスティング
ポスティングとは、お店のチラシなどを実際にポストに投函しに行く広告のことです。
お金をかけずに自分の足でポスティングを行ったり、業者などに依頼する方法もあります。
メリット
- 自分で行えば費用がかからない。
- 自分の足で回ることで結果的に商圏地域の実地調査にもなる。
デメリット
- 自分で行う場合時間がかかる。
- 折込チラシ同様見ずに捨てられてしまう可能性も高い。
お金を払って業者に頼んでしまえば楽ですが、時間が許せば自分の足で行うことがおすすめです。
看板広告
店舗やビル、駅などに看板形式で広告する方法です。
通勤や通学など、日常生活で目にする機会も多いのではないでしょうか?
メリット
- お店の近くや商圏内に広告を出すことができる。
- 住民の生活範囲に置くことで目に触れる機会が多い。
デメリット
- 人通りがない場所に出してしまっては意味がない。
- スマホの普及で看板に目をやる機会が減っている。
もし利用する場合は、看板の場所の選定がキーになりそうです。
リスティング広告
リスティング広告は、GoogleやYahooといった検索エンジンに、検索キーワードに応じて表示される広告です。
本来の検索結果の一番上に「広告」として表示されます。
メリット
- そのキーワードを検索した人に向けて広告を出せるので訴求率が高い。
- 広告を出す地域や時間帯などの条件を設定することができる。
デメリット
- 人気の高い検索キーワードはそれだけ金額が高くなる。
- 安いキーワードでは望んだ効果が得られない可能性も高い。
基本的に、実際に広告をクリックした時に費用が発生するので、広告を出すだけであれば小額から行うことができます。
コンテンツマーケティング(ブログ)
コンテンツマーケティングとは、ブログなどによってユーザーにとって有益な情報を発信し、コンテンツを通して潜在顧客→見込み客→購買というように、お客さんを育てることを目的とした広告手段です。
メリット
- 費用がほとんどかからない。
- コンテンツが蓄積することで専門家としての信用を得やすい。
デメリット
- 有益で質の高いコンテンツを作るための知識や情報が必要。
- 広告としての効果を出すために時間がかかり努力も必要。
質の高いコンテンツを作り続けることが難点ですが、継続できれば費用対効果は抜群に高いので、個人事業主や中小企業におすすめな広告手段といえます。
SNS広告
SNS広告は、その名の通りTwitterやFacebookなどのSNSに出す広告です。
SNSは、10代20代の若い世代の利用が比較的高いのも特徴です。
メリット
- 学歴や交際状態、フォロワー数などの条件を絞って広告を出すことができる。
- 拡散されることでより多くの人の目に触れることができる。
デメリット
- 広告の効果に応じてターゲッティングや広告費用の調整が必要。
- 競合が多い場合入札額が高額になってしまうことも。
クリック型課金など、条件の設定に応じて費用がかかります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
世の中には本当にたくさんの広告宣伝の手段がありますが、個人事業に絞っていくつかお話ししました。
現在では、広告が溢れすぎているので、ただ出しただけではあまり効果が得られなくもなってきています。
適切な広告を選ぶことも大切ですが、何より大切なのは商品やサービスの中身だということを肝に銘じておきましょう。
終わり。