会社に縛られることなく、自由な働き方ができるフリーランスです。
しかしその反面、経理や確定申告などの事務作業も行わなくてはいけません。
フリーランスの方の多くが、ご自身でこれらの事務作業を行っていると思います。
しかし、徐々に本業が忙しくなってきて、なかなかそこまで時間を割けないという方も多いのではないでしょうか?
そんな時、考慮したいのが税理士への依頼です。
税理士に依頼することで、様々なメリットを得ることができますが、その分どうしても費用がかかります。
フリーランスの全員が全員、費用に対して十分のメリットが得られるかというと、個人的には少し疑問です。
ということで今回は、フリーランスに税理士は必要なのかということを、様々なメリットから考察していこうと思います。
目次
フリーランスが税理士に依頼した場合の費用相場
実際に税理士に依頼する場合、当然ながら費用がかかります。
依頼する事務所や内容によって金額は前後しますが、おおよその相場は以下の通りです。
- 顧問契約+確定申告:30万円前後/年
- 確定申告のみ:10万円前後/年
(確定申告のみは受け付けてない場合も)
というのが、フリーランスが税理士に依頼する場合の相場になります。(実際に平均したらもう少し高いかもですが。)
そして、基本的に依頼する人の内容によって税理士費用が変動します。
その内容は以下のようなものがあります。
売上金額 | 売上が高いほど税理士費用↑ |
---|---|
記帳の量 | 日々の経理を自分でやれば費用↓、税理士に丸投げすれば費用↑ |
相談回数 | 相談(訪問)する回数が減れば費用↓、増えれば費用↑ |
というように、依頼内容によって金額は前後します。
また、現在は税理士事務所も飽和状態なので、相場より安い事務所も多数存在します。
まずは、お住いの地域で税理士事務所を検索してみましょう。
フリーランスが税理士に依頼する5つのメリット
続いて、お金をかけて税理士に依頼することで得られるメリットについてお話しします。
その1|正確で確実な経理と確定申告
まずなにより、税理士というプロに依頼することで、経理や確定申告の間違いがなくなります。
100%とはいえずとも、98%は正確です。
フリーランスが税理士に依頼する一番の理由でもあると思います。
それこそ、経理のスタッフを雇う場合に比べ、圧倒的に安い金額で圧倒的に精度の高い成果を得ることができます。
その2|本業に集中することができる
仮に税理士に全て丸投げした場合、日々経理のために割いていた時間が、全て自由な時間になります。
自由になった時間を、本業や集客など、より時間単価の高い業務に回すことができます。
会社の経営者にとって、最も重要なものは”時間”といわれます。
それはフリーランスも同様で、限られた時間をいかに重要に使うかというのは、とても重要になります。
その3|分からないことはすぐ相談できる
日々の経理の判断や各種届出、さらには従業員を雇ったりと、事業を営んでいると様々な事務手続きが必要になります。
分からないことがあればその都度調べなくてはいけませんが、税理士と顧問契約をしていれば気軽にすぐ相談することができます。
税理士との関係にもよりますが、なにかある度にすぐ相談できるのは大きなメリットになります。
その4|税務調査も即対応
経営者にとって、税金面で一番ネックになるのが税務調査です。
残念ながらフリーランスといえど、税務調査が入る可能性はあります。
税務調査は過去3年分の帳簿書類が調べられ、間違いがあれば修正され税金の追徴が行われます。(場合によってはさらに過去分まで調べられることも。)
税務調査の連絡があってから税理士を探すより、顧問税理士と日々コミュニケーションを取って迎えるのでは、どちらが有利か一目瞭然です。
その5|プロに頼んでいるという安心感
これは実務面でのメリットではありませんが、確定申告や税金に対して、プロに頼んでいるという安心感を得ることができます。
確定申告で一番厄介なのは、間違いがあってもその場ではほとんど指摘されず、後々の税務調査によって初めて指摘されるという点です。
自分で確定申告をしていると、一抹の不安が常に付きまとうことになります。
税理士に依頼することで、気持ちがとても楽になるのは間違いありません。
フリーランスが税理士に依頼する3つのタイミング
上記で、税理士に依頼する費用についてと、メリットについてお話ししました。
それらを踏まえて、最後に、フリーランスが税理士に依頼するおすすめのタイミングをご紹介します。
1つ目|事業の売上が1,000万円を超えそうな時
まず1つ目のタイミングが、事業の売上が1,000万円を超えそうな時です。
フリーランスの場合、年間の売上が1,000万円を超えると、2年後に消費税の納税義務が発生します。
そうなると、届出が必要になったり、確定申告とは別に消費税の申告もしなくてはいけなくなります。
さらに、売上1,000万円前後になると税務調査のリスクも上がります。
売上が安定して、1,000万円程度がキープできるようになったら、一度税理士への依頼を考慮してみましょう。
2つ目|従業員を雇う時
2つ目のタイミングは、従業員を雇う時です。
フリーランスが従業員を雇うと、届出はもちろんですが、源泉徴収や年末調整などの事務作業も増えます。
従業員への給与という固定費が発生するので、金額的な負担は増えてしまいますが、こちらも税理士に依頼するタイミングといえます。
3つ目|法人成りする時
最も税理士に依頼するタイミングといえるのが、法人成りして会社を設立する時です。
会社設立の手続きに始まり、設立後の各種届出など、フリーランス時代に比べ圧倒的に事務作業が増加します。
法人になることで税金の扱いも複雑になり、さらに、節税についても考えていかなくてはなりません。
法人の9割は税理士に依頼しているというデータもある通り、フリーランスが税理士に依頼する一番のタイミングは法人成りの時といえます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
独立すると、一度は税理士について考えることもあるかと思います。
しかし、税理士に依頼するには間違いなく年間6桁以上の費用がかかります。
顧問料が負担になってしまっては本末転倒なので、適切なタイミングを見極めて依頼することがおすすめです。
終わり。