こんにちは、カミノです。
突然ですが、会社の給与の金額ににどの程度満足しているでしょうか?
「満足している!」という方は恐らく少数で、多くの方はもっと給与を上げてほしいと思っているはずです。
給与を上げることで従業員のモチベーションが上がれば、会社にとってもwinwinのように思えます。
しかし、現実はそう簡単にはいかず、給与を上げない(上げられない)会社がほとんどです。
今回のブログでは、従業員と会社の給与に対する意識の差を前提に、給与が上がらない理由などについてお話していきたいと思います。
目次
従業員と会社それぞれにとっての給与の扱い
初めに、従業員と会社それぞれにとっての給与の扱いについて解説していきます。
従業員にとっての給与は「収入」
当然ですが、従業員にとって給与は「収入」になります。
図のように、収入の中から税金や生活費などの支払っていき、残りが自由に使えるお金となります。(会社からはすでに税金等が差し引かれた状態で支給されます。)
つまり、従業員にとって給与は増えるほど嬉しいものであり、増えるだけ最終的に自由に使えるお金が増えるということになります。
会社にとっての給与は「固定費」
それでは、会社にとって給与はどのようなものなのか見ていきましょう。
図のように、会社では給与は「固定費」という扱いになります。
ここでいう変動費と固定費は以下のようになります。
- 変動費:売上に伴い発生する費用
- 固定費:売上に関わらず発生する費用
具体的には、商品を作るための材料費などは変動費、給与や家賃など金額が一定のものは固定費となります。
固定費は売上に関わらず発生する費用であるため、最低でも固定費の合計金額以上の売上を出さなければ赤字ということになります。
つまり、会社にとって給与は削減すべき対象であり、増えすぎると経営が傾くことにも繋がりかねません。
というように、仮に、毎月の給与を3万円増やせば年間で36万円、従業員が10人いれば360万円、100人いれば3,600万円もの固定費が増えるという計算になります。
給与が上がらない5つの理由
上記の、会社にとっての給与の扱いを踏まえたうえで、日本社会において給与が上がらない理由を5つ考察していきたいと思います。
日本では簡単にクビにできない
一度従業員を採用してしまうと、会社本位で退職させることが難しいというのが日本の会社です。
つまり、従業員の給与を底上げしてしまうと、それだけ業績悪化に対するリスクが大きくなってしまいます。
よく海外企業の平均年収などが引き合いにでますが、日本の安定志向や終身雇用の文化が結果的に給与の上がりにくさを招いているように感じます。
社会保険の負担も増加
給与が上がることで従業員の所得が増えると、それに伴い社会保険の金額も増えていきます。
会社員の場合、社会保険料のうちの半額は会社が負担することになっておるので、給与だけでなくその分も会社の負担が増えることになります。
1人分だけであればそこまで大きな金額でなくとも、従業員の数が多くなればそれだけ金額も大きくなるので、会社としては懸念材料の1つとなります。
非正規雇用者や外国人労働者の増加
社会的背景の1つとして、派遣やパートのような非正規雇用者や外国人労働者の増加というものがあります。
特に外国人労働者の場合、低賃金で優秀な人材を雇うことができるため、日本の企業も積極的に受け入れを行っています。
こうした社会的背景から、雇われる従業員の立場はどんどん弱くなってしまい、雇用の安定以上のこと(給与の増加)を求めることが困難になっています。
「安い」が前提の消費
こちらも社会的な背景として、日本では消費に対する価値観として「安い」というのが前提です。
当然ですが、安ければそれだけ企業の売上も少なくなりますし、結果として支払うことができる給与も少なくなっていきます。
消費税増税や年金問題など、今後はますます消費が冷え込み給与も上がらなくなることが予想されます。
様々な業界で進むコモディティ化
時代が進むにつれて、様々な業界でコモディティ化が顕著になってきています。
コモディティ化とは、消費者にとってどの商品(サービス)を購入しても大差のない状態のことをいいます。
電化製品などが典型的な例となります。
というように、コモディティ化が進むことで企業は価格競争に追い込まれ、結果的に従業員の給与も上がらなくなってしまいます。
給与が上がりやすい仕事とは?
ここまでの話を整理して、給与が上がりやすい仕事とはどのようなものかみていきましょう。
売上に直結する仕事は上がりやすい
一言でいうと、売上に直結する仕事は給与が上がりやすい仕事といえます。
具体的には、コンサルやシステム開発などのように”その人”だからできる仕事になります。
営業マンなども当てはまるかもしれません。
その人の能力に結果が依存する仕事の場合、その人の活動が増えるほど売上も増えていきます。
つまり、会社にとっては固定費ではなく変動費という扱いに近くなり、成果に合わせて給与は増やしていくことが可能になります。
代わりがいる仕事は上がりにくい
逆に、代わりがいる仕事というのは給与が上がりにくい仕事といえます。
具体的には、経理や販売スタッフなどの仕事が該当します。
もしかしたら、ほとんどの仕事は給与が上がりにくい仕事となるかもですね。
また、今後のAIの進歩などによっては、給与が上がらないばかりか雇用自体がなくなってしまう危険性もあります。
給与が上がらないなら行動するしかない
会社の給与が上がらないとなると、収入を増やすためには自ら行動しなくてはいけません。
ということで最後にその行動について少しお話していこうと思います。
副業を始めてスキル磨き
というように、行動を起こす時に不安材料となるのがスキルや経験です。
しかし、当たり前ですが最初はみんな未経験です。
とりあえず資格をとってからという考えもありますが、手っ取り早くスキルを身に着けるには実際に行動することが一番です。
ブログやYouTubeなど、まずは副業となるなにかを始めてみましょう。
それこそ1からブログを作った経験があれば、ブログの作り方を教えてほしい人にとってはそれ自体がお金を払うだけの価値になります。
明確なビジネスモデルがないとしても、まずは一歩を踏み出してみましょう。
副業で自信がついたら転職や独立に繋げる
副業を始めることで、結果のいかんに関わらず必ずスキルが上がります。
また、一度新しいことに挑戦したことで確実に自信も深まります。
自信がつけば行動の選択肢はさらに広がるので、今度は転職や独立などさらに大きな行動に繋げていくことができます。
最初は小さな一歩かもしれませんが、行動することで確実に見える世界は変わります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
従業員にとっての給与と会社にとっての給与は、ハッキリ言って扱いが真逆です。
会社の給与を上げることはとても難しく、収入を増やす手段としてはあまり現実的ではありません。
仕事をこなしつつ副業を始めるのは相当根気がいりますが、現状を打破するためにはぜひ検討してみることをおすすめします。
終わり。